繁体と簡体とは
中国語には繁体と簡体があります。
文字にすると繁体のほうが複雑で、簡体のほうが画数も少なく覚えやすいです。
それもそのはずもともと中国語は繁体が使用されていたのですが、複雑で覚えにくかったため文字を普及させる際に、簡略化されたことで簡体が生まれました。
日本でも今使われている言葉と古事が違うように、歴史や文明の発展とともに文字は変わってきました。
簡体は中国の歴史の中で発案され生まれたものなのです。
繁体が使われている国
香港、マカオ、台湾
簡体が使われている国
中国全土、シンガポール、マレーシア
英語での呼び方
中国全土で使われているきじゅんになっているのが北京語です。北京語は英語ではMandarinマンダリンと呼ばれ、日本語で言う標準語(関東弁)と思えばよいでしょう。
マンダリンを使用している人の割合は中国全土の7割にも及びます。
マンダリンを話すことができたら中国での仕事や暮らしは不自由することはないと言ってもよいでしょう。
また香港や台湾で使われているのは広東語でCantoneseカンタニースと呼ばれています。
同じ繁体から生まれた簡体ですが、発音や言い回しなどもまったく間違い、違う言語として考えられています。
中国語として一括りにしてはいけないくらい。これらはまったく通じないことが多く、筆談することで理解できると言われています。
アジア系の観光客の方にいくつの言語が話せるか聞くと、「英語、マンダリン、広東語、マレー語の4つ話せるよ」と答えが返ってくるように、中国語ではなくマンダリン(簡体)と広東語(繁体)は1つの言語として数えられています。
中国語の漢字と日本の漢字の違い
日本の漢字はもともとは中国から渡ってきたものです。
ですが日本に渡ってきた漢字は日本で独自の進化や変化を遂げてきました。
なので今現在使われている中国語の漢字と日本の漢字は同じように見えても意味が違うものが多いです。
同じような意味の漢字
下記の漢字は日本語での漢字とほぼ同じような意味になります。少しニュアンスの違いなどもあるため、中国語にした時にどのような意味になるかを英語で載せておきます。
独身 Single
包装 Package
登山 Mountain climbing
関心 care
攻撃 Attack
交通 traffic
観光 travel
危機 crisis
開花 flowering
追加 Append
資金 funds
まったく違う意味になる漢字
日本語と同じ感覚で使うと全く違う意味になってしまう漢字を紹介します。
娘→母
愛人→配偶者
老婆→妻
丈夫→夫
大丈夫→男らしい男性 一人前の男
小人→教養のない人
大家→みなさん
勉強→無理矢理、無理強い
挨拶→拷問
告訴→報告する
可憐→可哀想
汽車→自動車
手紙→トイレットペーパー
日本語から中国語に翻訳する際のコツ
日本語と中国語では似ている漢字が多く、漢字を書いて見せればお互いなんとなく意味がわかることも多いのですが、全く違う意味になることもあり、時には意図せず失礼な言葉を言ってしまうことにもなりかねません。
Google翻訳などの翻訳アプリで日本語から中国語に直接翻訳すると上手く翻訳されないこともよくあり、ノーと言いたいのにイエスと意味が逆になっている時もあったりします。
正しく意味を伝えたい時には、
1.まずは標準語の日本語を英語に翻訳します。
2.その英語を簡体または反対に翻訳する
一度英語を挟むことで、ほぼほぼ伝えたい意味の文章に翻訳することができますよ。
中国語と一括りに行っても実はかなり違う言語だとわかった繁体と簡体です。
中国語を勉強したいと言う人はまずは簡体マンダリンから始めると、広東語より覚えやすく、また様々なシーンで役立つと思います。参考になれば嬉しいです。